神葉(じんば)は、ホンダワラ、タワラモクなどと呼ばれる海藻で、隠岐(知夫)の周りの海でとれます。
大寒のころにかり取り、天日で乾燥させたり塩漬け等で保存しておき、1年中漬け物や和え物、寿司ごはんなどに使って食しています。
この神葉は、昔、皇后様がすっかり食べる物がなくなった時に食べたら元気になったことから、
神(かみ)の葉(はっぱ)と書いて神葉(じんば)と呼ぶようになったそうです。
神葉は、香り・風味・歯ごたえがよいので、お湯で戻した後は高温で長時間加熱しないことがポイントです。
家庭や地域では、この神葉を、漬物や和え物(白和え、酢の物)で食べるのが日常的です。
長年給食で出しているせいもあり、嫌いな人はほとんど見られず、残菜もありません。特に先生方の評判がいいです。
食品名 | 小学校重量(g) | 中学校重量(g) |
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精白米 | 70 | 90 |
ビタミン強化米 | 0.24 | 0.32 |
精麦 | 5 | 6.5 |
だし昆布 | 0.5 | 0.65 |
食酢 | 10 | 13 |
上白糖 | 5 | 6.5 |
食塩 | 0.5 | 0.65 |
神葉(乾燥) | 1.2 | 1.5 |
たけのこ | 5 | 6 |
にんじん | 5 | 6 |
キヌサヤ(冷凍) | 5 | 6 |
しいたけ(乾燥) | 0.7 | 0.9 |
うすくちしょうゆ | 2 | 2.6 |
みりん | 1.5 | 2 |
上白糖 | 0.8 | 1 |
和風だし | 0.2 | 0.26 |
錦糸卵(冷凍) | 5 | 6.5 |
暖流と寒流が行きかう隠岐島では、海藻の種類と量が豊富です。
その中でも特徴のあるものが1~2月旬を迎える神葉草。
しゃきっとした食感は他の海草にはない神葉草独特のものです。
縁起物として結婚披露宴の膳には欠かせません。
豊年の縁起として新年のしめ飾りや祝餅の飾りにも用いられています。
名前の由来にはは、神代の昔、神功皇后がひきいる馬(神馬)に食べさせた海藻であることからという説もあります。
一般的には味噌漬けや醤油漬けなどにします。
神葉草とともにスルメ、干し大根、ニンジン、山椒を入れ、醤油で味付けした漬け物は、海の香り漂う隠岐の家庭の味。
ミネラル、ビタミンなどを多く含み、コレステロール濃度を低下させる自然食品として注目が高まりつつあります。